第3章 新たな契約
青城side
「で?今からネコのアジトに行くと..」
「そう」
「あのな..そう。じゃなくてな」
セイジョウのアジトにて、花巻貴寛、松川一清を交えた四人で話をしていた
「それにしてもよく岩泉が了承したよな」
「本当。一番反対しそうなのに」
セイジョウのNo.2であり、及川の幼馴染みでもある岩泉は首領の及川よりも頼りになり、誰よりも冷静に正常な判断が出来る
そんな彼がネコのアジトに三人だけで行くという自殺行為の様なことに賛成する筈がなかった
「園子が大丈夫だって言ってるしな。あいつが言ったことに間違いがあった事はない」
「凄い自信だな。まあ、確かにな」
「で、その肝心な園子はどうしたんだよ」
「国見ちゃんに話があるとか言ってたよ」
「国見に?」
「ああ。園子にも気になることくらいあるんだろーよ」
「にしても遅くないか?」
「呼んでくる?」
「そうするか」
と、岩泉が立ち上がろうとすると
ガチャ
「すいません。遅れました」
ドアを開け、少し慌てたように部屋に入ってくる園子
ただ、彼女は眼帯をつけていなかった
「今、行こうとしてたところだ。眼帯、つけなくて良いのか?」
「すいません..国見と話してるときに外しただけなんで大丈夫です」
そう言った彼女はジャケットの内ポケットから眼帯を取りだすと再び付けた
「及川。岩泉。園子」
「気を付けろよ」
松川と花巻はふと笑みを浮かべ、つられるように三人も口角をあげた
「「「当然(です)(だ)」」」