第3章 反対言葉
「駄目…でしょうか…?」
こんな美女に潤んだ瞳で見詰められれば、男ならば許してしまうと言うものだろう。
駄目だな…ッ
心の中で転がり回っているのと裏腹に落ち着いた態度で癒芽を引き寄せた。
「構わないぞ」
「その代わり、世話を怠るな」
「解ったな」
母親の様な台詞を言い、膝の上に座らせる。
緊張した顔が私を煽っている様にも感じさせて…
な、何を考えておるのだ…ッ
理性を保たんか…ッ
「ウーッ…ワンワン」
「ぬっ!?」
「このDIOに敵対心を抱くのかっ!?」
「ワンワンワンッ」
ぬぅう……
犬ごときが、このDIOに勝てるとでも思っておるのか……
「い、いけませんよ、DIO様」
そう言って犬を庇う癒芽。
ずっ、狡いぞ……
私も癒芽に抱き締められたいのだ…
無意識のうちに癒芽の肩に顔を埋めていた。
「っ……!」
ビクンの肩が跳ねて慌てた様に問い掛けてくる。
「DIO様っ…、どうされました…か…?」
「ん…?」
「特に何もないぞ」
大嘘だァァァァア
WRRRYYYYYィィイ
お、落ち着くんだ、DIO。
変な事を考えるんじゃあない。
そうだ。
このまま眠ろう。
正解だ、これが正解なのだ。
「肩を貸させて貰うぞ」
「え…?」
強引に癒芽の肩を借り、眠りに落ちた。