第6章 心言葉
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「ワンワンワン!
キャンッ!」
威嚇をするかのように吠えるシャン。
それは私にも解る、だって子犬…いや、人間も例外ではないもの。
知りもしない相手を目の当たりにすれば、威嚇して吠えるのも当たり前の現象だろう。
その吠える声を気に止める事も無く、私とシャンの元へと無表情のまま歩んでくる大男。
この大男が空条 承太郎だろう、いや、DIO様が承太郎と呼んでいたから明確か。
そんな事を考えながらシャンを抱き抱え、空条 承太郎を見詰める。
別に恐怖は無かった、だって、この男は何処かDIO様に似ているから。
冷たさと、その冷たさの中に有る優しい温かさ、それが見ただけで感じ取れる。
不思議ね。
「おい、アマ…お前はDIOの仲間か?
…いや、その成りからして愛人か。刺客では無さそうだな。殺されるのが嫌なら早く行け。」
「…愛人じゃあ有りませんよ、それに刺客でも有りません。私は唯一…DIO様に気に入られてしまった人間のようです。だから、貴方にとって私は敵です。殺してはどうでしょうか?
生かしてもメリットは有りませんし。私の言っている事は間違えてはいませんよ。」
そう言うと空条 承太郎はやれやれと言ったかのような態度で溜め息を吐く。
それが敵に対しての態度なのだろうかと感じたがその言葉を飲み込む。