第5章 涙言葉
「DIO様、…何故か胸騒ぎがします。 この館に居た人々が日に日に少なく…DIO様は何を御考えなのですか? 私にだけ御教え下さらないのですか?」
何時か問われると思っていた言葉、癒芽には教えたくなかった…気付かないで欲しかった。
しかし、やはりと言うのか…癒芽には隠し事が出来ないらしい。
「…其程、私には御教え出来ない事なのですか? 貴方は何時もですよね…私にだけ何も言ってくれず、嘘を付く。 ちゃんと言葉にしてくれないと私だって解りませんし…何より嫌です。 DIO様…」
教えられないのでは無く、貴様に…癒芽に知られたくない事だから私自身で口には出来ない。
私も嫌なんだ…何も言えない、何もしてやれない、癒芽に依存してしまった私が。
「言えば…癒芽が後悔してしまう事になる、だから私は貴様には」
「それは!」
声を強張らせて癒芽は私の言葉を妨げる。
言わなくて良いと、言わないでくれと、癒芽が瞳で訴えかけている様に感じてしまう私は可笑しいだろうか。
「それは…貴方が私に甘いだけじゃあないのですか? 何時までも子供扱いしないで下さい。 私も…私は、…私だけで何でも出来るんですよ。 ちゃんと現実を見て下さい…」