第4章 愛言葉
あの時は脳内が乱れていて、余り覚えていないのだけれど…DIO様が酷く美しかったのは今でも覚えているの、どうしてかしら。
周りは紅く紅く染まっていて、それに私以外の人が全員倒れていて…その倒れている人達の真ん中に立っていた、返り血が付いている事もなく…ただ独りで。
私を見た時の顔は何処か悲しそうにしていたの、平気で人を殺す殺人気には思えない顔だった。
だから私は、大切な人を殺されたのにも関わらずDIO様を殺さなかったのかも知れない、同じ孤独を持って居たから…同じ独りだったから…突き放せなかったのかも知れない。
親近感…とも言うのかしら、でも、それでも私の憎しみは消える事は無いと思う。
だって、その憎しみこそがあの人との唯一の繋がりで、あの人が望んでいる事だから。
だからDIO様を利用しているだけなのかも知れない…悪いと思うけれど、本当はそうなの。
「罪悪感が積もる一方で…何も出来ないし、本当に最悪な気分だわ…」
「御免なさい、DIO様…私なんかを好きになるよりも、もっと良い…貴方に相応しい女性が居る筈だわ…」
だから私は貴方には落ちないし、…落ちる事を許されないの、今はもう諦めて下さいよ。
「ねぇ…貴方の事を考えさせないで…」