第4章 愛言葉
「はぁ…」
深い溜め息を吐き、自室に入った瞬間に扉の前で座り込んでしまう。
脱力感が凄いわ…、何であんな事を言ってしまったのだろうか。
私がDIO様を好きになってしまうと今の関係が壊れるなんて言ったけども、先程に酷く突き放した様な言い方をした方が関係が壊れてしまいそうで怖い。
もっと私自身の気持ちを、ちゃんとした思いを、簡単に上手く伝えられたら良いのだけれどね。
口下手なのは本当に致命傷だわ。
…って、何で私がそんな事を考えなきゃいけないのよ。
憎んでいる相手の気持ちを気にしながら生きていかなきゃなんて、そんな可笑しな話は他に無い。
駄目よ、ちゃんと解っておかないと。
あの方は私が憎んでいる人で
あの方は私の大切なモノを奪った人で
それなのに私に無いモノを持っている。
悲しくて悔しくて、羨ましくて仕方がなくて。
本当にDIO様は狡い人だと私は何時も思うわ、人の希望を踏み消して生きる気力を無くされるのだけれど、最後にはそんな惨めな者を拾って仲間にする。
とても狡くて、それなのに周りのモノが輝いて見えるぐらいに美しい。
悪役のくせに悪役のヒーローとなって、身も心も奪ってしまう。
「……そんな私も救われてしまったのだけれどね」