第3章 反対言葉
馬鹿な御方だわ……
私以外にも美しい女性が貴方に惹かれて訪れてくると言うのに…こんな事を考えている私を隣に置くなんて。
それともー……
もしかしたら、…私の考えを知っているのかしら?
…まぁ、それでも別に私は貴方を…DIO様を殺すのよ…
殺せるのよ……
一番近くに置いて貰えるなんて、運が良いのか悪いのか…
解らなくなる。
「クゥン…」
寂しげに声を上げ、まるで内心の私を見破るかのごとく冷たく鋭い瞳で見上げられた。
……考え過ぎなのかしら。
一瞬だけ、ほんの一瞬なのだけれど。
この犬がDIO様に感じた。
何処と無くDIO様の…他人を寄せ付けないと言うのかしら?
馴れ合っている様に見えて、本当は距離を置いていると言うのかしら?
その…DIO様の本心がこの犬から見えた。
独りで
悲しそうで
辛そうで。
なのに
平気な顔して
我慢している。
悪役の筈なのに…可笑しいわね。
無性に貴方を愛しいと思ってしまう事が有る。
似ているのよ…
貴方は…あの方に…
……嫌だわ。
何なの、本当に…もう。
DIO様のせいで全てが無茶苦茶になったのよ?
それを覚えているの、私は?
だから…こんな情は必要無いの。
忘れ去るのよ。