第1章 決意
わたしは部屋の中に戻って、届いた荷物の整理をすることにした。
積まれたダンボールを開けていくと、そのうちの一つに、小奇麗な封筒が入っていた。
ピンク色の可愛らしい便箋。
差出人はパパだ。
封を開けると、半分に折りたたまれた紙が入っていた。わたしはそれをそっと開く。
『っ……』
わたしは思わず息を呑んだ。
そこに書かれてあったのは、長ったらしい文ではない。パパはそういうの苦手だから。
書かれてあったのは、わたしとパパの似顔絵。楽しそうに笑い合っている絵。
そして、その絵の下に小さく文字が書かれてあった。
『最愛の娘へ……。何かあったら帰ってきなさい……。パパは詩乃を……待ってる、から……』
うん……。
うん…………
頑張る。
頑張るね、パパ。
パパに心配かけちゃダメだよね。
『よしっ!頑張ろう!』