第12章 それ褒め言葉
「お前水着持って来てないだろ?」
「だって、会長が持って来なくて良いって言うから…」
「別に責めてねーよ。
俺が選んでやるからそれ着ろ」
「え?選ぶって…?」
ニッ、と怪しく笑うと会長は後ろにあったカーテンを捲った。
カーテンの後ろから見えたのは色形様々な水着。
「エロイやつが良いけど…」
「けど、なんです?」
「お前ペタンコだからな」
「なっ、余計なお世話です!」
「よし、これに決めたわ。
着替えろ」
「分かりました…。
更衣室どこですか?」
「ココ」
「え?いや、だから、着替えたいんですけど…」
「着替えれば良いだろ?」
「ここで?会長が居るのに?」
「それ以外に何がある。
それともこの俺に着替えさせて欲しいのか?」
「違います!」
「ならとっとと着替えろよ」
「……じゃ、じゃあせめて!
後ろ向いててください…」
「別に減るモンじゃねェし」
「でも…恥ずかしいものは恥ずかしいんです!」
「ったく、分かった分かった」
良かった…。
なんだ、たまには物分かり良いじゃん。
いつもこうなら良いのに。
「なんて、言うとでも思ったか?
バーカ」
「な!?」
「お前は俺の。
美織に拒否権はナイ」
後ろから抱き込み、耳元で囁く。