第4章 気をつけてください
翌日、重い脚を引きずりながら生徒会室に向かう。
「はぁぁぁ………」
「大丈夫ですか?」
「ひゃっ…」
いきなり背後から声をかけられた。
「あ、すみません。
驚かせちゃいましたか」
「い、いえ。大丈夫です」
誰だろう、この人。
サラサラの黒髪に黒縁のメガネ。
背は会長と同じぐらいかな?
細身だけどしっかりした身体。
「どうかしました?」
「え?いや」
身体をジーッと見ていたら不思議そうな顔をされた。
「生徒会役員ですよね?
今年新しく入った」
「はい!
月本美織です、宜しくお願いしますっ」
「僕は櫻井烈です、生徒会副会長をしてます。
あいつのことで何かあったら言ってください」
良い人だ…‼︎
「とりあえず言っときますけど、あいつには気をつけてくださいね」
「え?」
「こちらの話です。
あまり遅れると煩いですから、入りましょう」
「あ、はい」