第18章 そんなもんかよ、お前は
「お茶淹れますね」
相変わらずニコニコしている美織さん。
その様子に安心する。
「おい、美織、俺のもだ」
「分かってますー」
美織さんと星夜の雰囲気が変わったような気がする。
「はい、烈さん」
「ありがとうございます」
「はい、星夜さん」
「あぁ」
「ありがとうぐらいないの!?」
「はいはい」
ポス、と星夜の手が美織さんの頭の上に乗る。
もう、と頬を膨らませたが嫌がっている様子はない。
「付き合ってるの?2人は」
「へ?え、あ、その」
顔を赤く染め、オドオドする美織さん。
その反応は肯定しているようなものだよ。
「あぁ、付き合ってる」
その華奢な身体を抱き込み、宣言する星夜。
「そっか」
「だからお前にはやらねェ。
欲しけりゃ奪ってみろ。
絶対奪わせねェけどな」
ニヤリ、と笑う。
「望むところだよ、星夜」