第18章 そんなもんかよ、お前は
「.....星夜、ここには美織さんは居ない。
僕と、星夜だけだ。
遠慮する必要はない」
「...クソッ」
ドン、と壁に烈の身体を押しつけた。
「なんで.....美織を傷つけた...!
あいつはお前のこと慕ってたのに...なぜだ」
襟首を掴み、凄む。
「.....すまない。
我慢出来なかったんだ」
申し訳なさそうに目を伏せた。
「美織は俺のモンだ。
お前にはやらねェ。
美織を傷つけるならお前を許さねェ。
そんなつもりだった。
が、あいつにあんな顔して頼まれたらそうもいかねェだろ。
第一お前は俺の親友だろ?
んな簡単に嫌いになれたら世話ねェよ。
何年の付き合いだと思ってんだ。
俺はお前をどうこうする気も、嫌いにもならねェよ。
お前がどうするかは別だがな。
伝えたぞ」
そう言って襟首を掴んでいた手を離した。