第18章 そんなもんかよ、お前は
「おい、烈」
「...何?」
朝教室に入ると烈の席の目の前に立った。
「ちょっと面貸せ」
その言葉に教室の中かザワついた。
何を勘違いしてんだか。
「...どうしても?」
「あぁ」
「分かった」
生徒会室に烈を入れた。
「僕はもう生徒会辞めた筈だけど」
「俺がまだ許可してねェからな」
「殴りに来たの?
殴りたければ殴れば良いよ。
それぐらいのことをしたんだし」
「殴らねェよ。
美織がんなこと望んでねェ」
「傷つけたのに?」
「あぁ。
あいつはそういう奴だ。
それはお前も知ってんだろ?」
「...そうだね」
ふわりと笑った。
こいつも本気で美織に惚れてる。
「...美織が嫌がるから、お前のことは殴らねェ...」
ぐっ、と拳を握りしめる。
その拳を一瞥し、烈が口を開いた。