第17章 余裕なんかねェよ
「んっ...ぁ...や...」
やはり気を使っているのかゆっくりとだが、腰を動かす。
星夜さんがナカに入っている感覚に。
ナカを貫かれる感覚に。
内壁を擦られる感覚に。
身体が震える。
震えた理由は怖さなんかじゃなくて...。
「嫌か?
怖いか?痛ェ?」
つい言葉に出てしまった否定に、星夜さんは動きを止めた。
その表情は、いつもの怒った顔でも、意地悪そうな顔でもなくて...。
心配している顔。
多分ここで私がもう1度嫌だと言えば、星夜さんは間違いなくその腰を引くだろう。
「やじゃない...から、やめないで...?
気持ち良いの...」
さっきの否定の言葉は、拒否する言葉じゃない。
「...分かった」
強い目で見つめ返すと、再び腰が動き始めた。
「あっ...ぁ...ん...」
痛みしかなかった最初とは違い、今は快感しかない。
1人でする時とは違った大きな快感に飲み込まれそうになる。