第17章 余裕なんかねェよ
「っ...美織...」
先端を口に含むだけでも、口内がかなり一杯になる。
ちょっとだけ苦しいし、味も気になるけど...でも嫌じゃない。
「そこまで...しなくて、良い...っ」
先端を含み、舌や唇を動かしていると星夜さんに止められた。
やだ。
私ばっかり気持ち良くして貰うのは、やだ。
止める手を気にすることなく、その行為を続ける。
「あ...ぁ...っ...」
頭を掴んでいたその手は次第に力が弱まっていき、優しく頭を撫でている。
何度も何度も、優しく。
「美織...もう良い。
ダメだ...」
「気持ち良くなかった...?」
甘い声ではなく、低いトーンで言われ、口を止める。
「逆だよ、気持ち良いからダメなんだ。
このままされてたら挿れる前にイッちまうだろ...」
気まずそうに頭を掻いた。
「もう十分だ。
まだしたけりゃ、今度ゆっくりさせてやる。
美織...挿れるぞ」
「...うん」