第2章 鳴けよ
一方の会長は自分の席に戻る。
もう…なんなの?
しばらくして、ベルトを緩める音が聞こえた。
今…シてるのかな?
あの会長が、1人で。
一体どんな顔で、どんな刺激を…。
「見んなよ、ヘンタイ」
肩越しに見ようとした矢先、そう言われた。
「み、見ませんよ」
声は震えてなかった。
まだそんなに気持ち良くないのかな?
それとも我慢してるのか。
我慢だったら勿体ない…せっかく生で男の子の喘ぐ声が聞けると思ったのに。
「興奮してんのバレバレなんだけど?」
「し、てません」
「噛んだら説得力ねェよ。
しかも声裏返ってるし」
悔しい…。
「男の人って声とか出さないんですか?」
「出さん。
大体ヤローが喘いでも気持ち悪いだけだろ」
私は好きだけどな。
「何?声聞きたいの?」
「まぁ…」
「痴女だな」
「そんなことありません」
「別に出そうと思えば出せるけど、面倒」
勿体ない…。