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【R18】狼彼氏(仮)

第15章 教えてあげましょうか


「烈さんって、たまに凄く意地悪ですよね」


プクッと膨れる。


「それは仕方ないね。

好きな人程イジメたい、っていうことですから」


ニコやかに微笑んで告げた。


「えっ…?」


「あれ、伝わりませんでした?

僕は美織さんのことが好きだと言ったんです」


今度は笑っていない、真剣な表情。


頬や耳には赤みが差している。


「え?あの…」


「こんなこと、生まれて初めて言いましたよ…。

凄く、照れる…」


恥ずかしさで潤んだ瞳を隠す為か、私の首筋に顔を埋める。


ぎゅっ、と腕の力が更に強まった。


「美織さん…良ければ僕と……付き合って貰えませんか…?」


「へ?」


「美織さんのことが堪らなく好きなんです。

星夜に…取られたくない」


「烈さん…」


私も烈さんのこと好きです。


なんて言葉は紡げなかった。


好きな筈なのに、好きな人なのに、浮かんで来るのは意地悪く微笑んだ星夜さんの顔。


なんで…?


私は誰のことが好きなの…?
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