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【R18】狼彼氏(仮)

第15章 教えてあげましょうか


「はぁ…」


大きく溜め息を吐かれた。


「何もなかったなら良かったです…」


と、肩の力を抜いた。


それと同時に腕の中に抱き込まれた。


トクトクという心音と、温もりを肌で感じる。


「心配してくださったんですか?」


「しますよ、そりゃ。

星夜が月本さんを1人で来させたのも驚きですし」


「そうなんですか?」


「はい。

今度から書類届けるのは星夜に任せてくださいね」


「え、でも…」


「そうじゃないと僕が心配で…」


「それで少しピリピリしてたんですか?」


「してた?」


「はい。

ちょっとだけ怖かったです」


「それはすみませんでした…」


「あ、いえ!」


「月本さん…」


「はい?」


「美織、って名前で呼んでも良いですか…?」


「名前ですか?」


「はい。

星夜だけ名前で呼んでるの…少し狡いです」


照れたように、抱きしめる力が強まった。
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