第2章 承
と思ったら、急に雨が止んだ。
神様が私のお願い聞いてくれたのかも!!
空を見上げたら、ビニール傘に覆われてた。
振り返ると……ずっと見たかった顔。切れ長の瞳と薄い唇、柔らかい髪。
「結奈、何泣いてんの?
花火は中止だから何回も電話したのに、スマホは?」
スマホ……持ってきたかも覚えてないや。
ここに来たら会えると思ってたから、気にもしてなかった。
「わかんない。
早く会いたくて……」
「本当におっちょこちょいだよな。
そういうとこが可愛いんだけど。
……会いたかった」
傘が下がって私たちを隠して、唇が触れた。
……大好き。