第3章 ヴァリアーでの初任務
「もうすっかり匣使いこなしてやんの~、なんかちょっとムカつく。」
『な、なんでよ!!』
「でもちゃんほんと強くなったわよね〜…ここに来て1週間とちょっとくらい経ったかしら…?」
『うん、そのくらいだよルッス。』
「まぁ教えるヤツがいいんだろうな~…な?。」
『教えてくれてる人誰だっけ〜…??』
「てんめっ…!
そんなやつにはこうだ!!」
そう言ってベルは私のお皿からケーキを取った。
『あーっ!!!た、楽しみにしてたのに…!ベル最低!!』
「もまだまだってことだろ、認めろし。」
むしゃむしゃとケーキを食べるベルを睨む。
ヴァリアーの生活にも、すっかり慣れた。
ルッスーリアさんのことも、ルッスと呼び合う仲になった。前から話は合ってたし、お茶したりすると、とても楽しい。
ベルとの修行も、怪我したりするけど順調に進んでいた。結構腕にも自信がついてきた頃だった。
「そういえば、最近ボスいませんね〜。」
フランがポツリと言った。
ご飯の時間にボスが来ないことは度々あったけど、ここ最近は確かに姿を見せない。
「ボスさんは今外で契約しに行ってる…レヴィと一緒になぁ…」
「あ、ほんとだ。そういえばレヴィさんもいませんねー。」
(………ほんとだ…レヴィさんもいなかった…)
ごめんなさい、レヴィさん…
「まぁもうそろそろ帰ってくる時期だと思うぜぇ…」
スクアーロさんのその言葉を聞きながら、グラスのお水を飲み干した。