第2章 お願いします
『な、なんにもないですね…』
「まぁ、戦うだけの部屋だし?逆になんかあったら邪魔じゃね?」
『そうですね…』
壁も床も天井も真っ白な部屋に連れてこられた。
「よし、。」
『はい。』
「俺が今からお前にいろいろ教えてやるけど、これだけは約束して。」
『は、はい…』
「んーっと、出来ないとか、もう駄目とかそういう泣き言言ったら王子容赦なくのこと怪我させると思う。うざいから。」
『…はい。』
ここは暗殺部隊ヴァリアー。
目の前の人はその1人。
「ん、さすが。
じゃ、ボンゴレリング出してみ?」
『あ、はい。』
首に下げて服の中に入れてたボンゴレリングを取り出す。
「首に下げるんじゃなくて、これからは手につけた方がいいぜ。」
『はい。』
そう言われて右手の薬指にボンゴレリングをつけた。
「ん、それでよし。
じゃ、今から俺が見せること、はやって。」
『…はい。』
ベルさんの手元を見ていたら、いきなり赤い炎が出てきた。
『う、うわぁ!!?』
「ししっ!大丈夫大丈夫。
この炎全然熱くねぇから。」
『そ、その炎をボンゴレリングで…?』
「そうそう。でも俺は嵐属性だから、赤の炎なだけ。の炎の色は確か~…白?だっけな…」
属性で炎の色が変わるんだ…
試しにリングを見つめてグッと手に力を入れてみたが…何も起こらない。
『………』
「もっと、なんつーんだろうな〜…
俺が炎出せってスクアーロに言われた時は覚悟がどうのこうのって言ってたっけな。わかんね。」
ししっとベルさんが笑った。
私にとっては笑い事じゃないんですけど…
『……覚悟…』