第1章 溶解度39.6℃【おそ松】
おそ松side
だ、ダメだ・・・
ふーふーするのすら苦しい!
が背中を擦ってくれた。
すっげー心配そうな顔してる。
心配かけて申し訳ないなって思う反面・・・
やっぱ、かわいーわ。
「おそ松、大丈夫!!?」
の顔が近づいてくる。
あ~、キスしたい。
幼馴染だし、はよくここにも遊びに来る。
とはいえ、男と二人きりなんだぜ?
もうちょっと警戒しろよ。
他の男の前でもこんなに無防備なのかと思うと、本当に心配だ。
信用されてると言えばよろしいことに思えるけど、要するに男として見られてないのかなぁ~。
「おそ松?」
返事しない俺にさらに心配したみたいだ。
・・・お前が悪い!
ちょっと意地悪しちゃお~
「お粥熱すぎない?」
「ご、ごめんね??そのせいでむせた?」
「・・・て」
「へ?」
「お詫び、に・・・食べさせて」
こんなに苦しそうにしてるし自分の失敗でむせたんだと思ってればは絶対に断らないと分かっていた。
「きょ、今日だけだよ?」
狙い通りだった。
見る見るうちにの顔が赤に染まる。
顔から湯気出てんじゃないか?
俺は口端が上がりそうになるのをこらえながら、スプーンをに渡した。
ふーふーしているに見惚れた。
すっげーエロかった。
艶のいい唇で冷やされたお粥は格別だった。
「どう?おいしい??」
「すっげーうまいよ! これ、なら・・・あっという間に元気になれそう」
お世辞抜きで本当にうまい。
何度かの手料理は食べたことがあるが今日は格別だった。
ふーふーの効力恐るべしだ!!
こんなの他の男にはしてほしくない。
俺だけのものにしたい。。。
俺の中で少しずつ蓄積していく嫉妬がこの後牙となることをこの時の俺は知らないでいた。