第2章 君を守る【カラ松】
「お前達がを助けてくれたあの日、俺はにキスをした」
「「「「「ええええええええええええええええええ!!!?」」」」」
その瞬間皆奇怪な行動をとり始めた。
それを無視してカラ松先輩は続ける。
「、あの時はすまなかった。でも出来心でやったわけではない、俺はのことを愛している。だから、返事を利かせて欲しい・・・もし、あの時のことを怒っているのなら気が済むまで殴ってくれて構わない。」
私は唖然とした。
カラ松先輩は出来心でキスをしてくるような人じゃないというのは分かっていた。そんなことより、私のカラ松先輩への気持ちにまだ気づいていないということが衝撃だった。てっきり気づいてもらっていると思っていた。
ということは、私は自分の気持ちをカラ松先輩に一から伝えなくてはいけないの・・・?
そう考えるとますます恥ずかしくてどうしていいかわからない。
すると、おそ松先輩がカラ松先輩の肩に手をかけてきた。
「ね、カラ松、ちゃんの忘れ物一緒に取りに行ってあげなよ?」
「ああ、そうだな」
行くぞっとカラ松先輩はつかんだ腕をそのまま歩き出した。
そして私の家の前まで来た。
とりあえず一人になって心を落ち着かせようお思って玄関に入り、扉を閉めようと振り返った。
するとカラ松先輩も玄関に入ってきて後ろ手で玄関を閉める。
驚いて先輩を見上げると先輩は私の両肩を掴みとても真剣な顔をしていて、逃げてばかりだったことに罪悪感を覚えた。
私は視線を足元に向け少しずつ話し始める。
「私・・・怒ってないです」
「本当か!?」
私はコクコクと頷いた。
そしてゆっくり自分の気持ちを言葉にする。
「私、ある人にあこがれて演劇部に入ったんです。その人の演技と人柄に惹かれました。その人と結ばれたらどんなに幸せか・・・でも、彼を影から見守ることしか私にはできませんでした。それだけで胸がいっぱいだったんです。そして、一緒の舞台に立つ機会があって、私の胸はもっといっぱいになりました。毎日ドキドキしてこれ以上を望めば私の心臓が壊れてしまうと思うくらい。」
すると、肩を掴む先輩の手が滑り落ちた。