第2章 君を守る【カラ松】
おそ松side
昼休みに入るにはまだ早い時間。
俺は一足先に屋上に来て昼寝をしていた。
あの後、屋上でお昼ご飯の待ち合わせをしておいた。
ちゃんには言わなかったが、トド松も誘ってある。
さすがにちゃんがカラ松を好きなことわかっておきながら無理やり二人で会おうなんてさすがの俺も思ったりしない。
カラ松の奴を少し刺激してやろうと思っただけ。
いやぁ~~~、俺って弟思いのいい兄貴だよね?
我ながら惚れ惚れしちゃう。
寝起きでぼーっと流れる雲を眺めているうちに終業のチャイムが鳴った。
それから間もなくトド松がやってきた。
トド松「また兄さん授業さぼってたの?また呼び出されても知らないよ?」
おそ松「べつにいいだろー」
そして再び静かな時間が過ぎる。
過ぎる。
おそ松「遅すぎない?」
トド松「そうだね。時間にルーズな子には見えなかったけど・・・」
がばっ!!!
二人そろって飛び起きた。
おそ松「おい、トド松!一松に電話しろ、十四松は一緒にいるはずだ!俺はチョロ松に電話する!」
トド松「カラ松兄さんは!?」
おそ松「あいつには黙ってろ!」
くそっ!何でもっと早く気づかなかったんだ!
チャイムが鳴ってから20分は経っている。
授業が終わってまっすぐ来れば5分から10分で来れる。
まずい、5人がかりで探しても間に合うかどうか・・・
トド松「一松兄さん!!ちゃんが危ないかもしれない!十四松兄さんもそこにいるよね!?一緒に探してほしいんだ!」
一松『あ・・・クソ松がすぐそこで呑気にご飯食べてるけど」
トド松「カラ松兄さんには内緒にしろって、おそ松兄さんが・・・うん、よろしくね」
俺も、チョロ松に用件を伝えながら屋上中を走った。
外にいればここから見えるかもしれない。
向かいの棟にはいないだろうか・・・
おそ松「おい、トド松!!」
トド松「どうしたの!?」
俺は向かいの棟の最上階、一番端の教室を指さした。
そこには何人かの男子生徒の姿が見えた。
その教室に唯一通じる階段のあたりにも二人いるようだ。
おそ松「あいつら教室のカーテン閉めて何してんだ?」
トド松「あいつらあの三人組とさっき話してた奴らだよ!」
おそ松「チョロ松っ、第三教材室だ!」