第2章 君を守る【カラ松】
私のローファーがずぶ濡れなうえに、泥まみれになっていた。
こうなった覚えはない。
下駄箱を間違えているわけでもない。
間違いなく私の下駄箱で、私のローファーだった。
こんな事するのはあの人たちしか考えられなかった。
これをカラ松先輩に見られるわけにはいかない!
私はローファーを持ってトイレへ走った。
ローファーを洗い、運動靴を教室へ取りに向かった。
カラ松先輩に案の定運動靴のことを突っ込まれてしまった。
でも、ほんとのことは言えない。
優しい彼は自分を責めるだろうから。
私が演劇をやるよう背中を押した自分を・・・
そんなの嫌だった。
何とかごまかして、そのあとは演劇の話を聞きながら帰った。
楽しい時間はあっという間で、いつの間にか松野家の前まで来ていた。
おそ松「カラ松ー、ちゃーん、お帰り~」
にへらと笑顔で二階からおそ松先輩が顔を出していた。
カラ松「待たせたな、マイブラザー。今帰った。」
「ただいまです。」
カラ松「今日はどうする?まっすぐ帰るか?」
「あの、突然で申し訳ないんですけど・・・一旦帰ってからお邪魔してもいいですか?」
カラ松「あぁ、かまわないぞ。それじゃ、また後で」
「はい、またあとで」
そう言って、一度別れた。