第2章 君を守る【カラ松】
翌日。
部室に向かった。
は今は演者であるにもかかわらず、裏方の仕事をこなしていた。
「、お疲れさま。」
「あ、カラ松先輩、こんにちは」
心配していたが、いつも通りのようだった。
「今は演者なんだから裏方の仕事は休んでもいいんじゃないのか?」
「心配してくださってありがとうございます。でも、好きでやっているので大丈夫です。いつもやっていることだからかやらないと落ち着かなくて」
昨日、おそ松に言われた通り、念のためにの様子や周りに気を配る。
変わった様子は感じられなかった。
ほっと胸をなでおろす。
その日の部活では特に変わったことはなく、無事に終わった。
「、一緒に帰らないか?家も近いことだし」
「カラ松先輩お疲れ様です。ちょうどよかったです、ご一緒させてください」
俺たちはそれぞれの下駄箱へ向かい、玄関で待ち合わせすることにした。
待ち合わせといっても下駄箱はそんなに離れているわけではない。
だからすぐに合流するはずだった。
しかし、はなかなか出てこない。
様子を見に行ったが、二年生の下駄箱にの姿はなかった。
忘れ物でもしたのだろうと思い、玄関で待っていると、5分ほどしてが息を切らしながら走ってきた。
「カラ松先輩、すみません待たせてしまって!」
は本当に申し訳なさそうに何度もぺこぺこと謝った。
カラ松「そんなに待っていない、気にしなくていい。それより何かあったのか?忘れ物か?」
「え?あ、・・・はい、そんなところです」
カラ松「そうか、玄関で気づけて良かったな。それじゃ、帰ろう」
そう言って歩き出した時だった。
違和感を感じた。
なんだ?
・・・あれ?
「おい、その靴はどうしたんだ?」
「っ!!」
うちの高校の通学用の靴はローファーという決まりがある。
彼女が履いているのはローファーと間違えるはずもない、白地に二学年を示す青のライン。
体育用の運動靴だった。