第2章 君を守る【カラ松】
気がつくと見慣れない場所にいた。
カラ松「目覚めたようだな。大丈夫か?」
「か、カラ松先輩・・・ここは?」
カラ松「病院だ。安心しろ、軽い脳震盪で異常はないそうだ。目が覚めたら簡単な問診を受けて、問題なければ帰れるそうだ。先生を呼んでくる。もう少し寝ているといい。」
「ありがとうございます」
すぐにカラ松先輩が先生を連れて戻った。
問診はすぐに終わり、問題なく帰れることになった。
カラ松「何事もなくてよかった。すまなかった。」
「え!?何でカラ松先輩が誤るんですか!?」
カラ松「助けられなかった・・・」
「そ、そんな・・・すぐに駆け付けてくださって嬉しかったです。・・・あ、ありがとうございました。鞄も持ってきていただきましたし、感謝しかありません。」
カラ松「先輩として当たり前のことをしたまでだ。」
そんな会話をしているうちに病院の出口までたどり着いた。
私は立ち止まって、カラ松先輩に改めて礼を言う。
「今日は本当にありがとうございました!明日からまた、稽古よろしくお願いします。」
さようならと手を振ろうとしたが、それをカラ松先輩にさえぎられた。
カラ松「お前、こんな時間に一人で帰るつもりなのか!?両親は今夜は帰りが遅いんだろう?」
「はい。でもよくあることなので大丈夫です」
カラ松「大丈夫なものか!変な奴に絡まれでもしたらどうするつもりだ?送って行こう。」
「で、でも・・・」
カラ松「気にすることはない。むしろ何かあってからでは遅い。」
事があってからカラ松先輩が責任を負うのもよくないだろうと思い私は素直に頷いた。
「それでは、お言葉に甘えて・・・でも、このお礼はさせてくださいね?」
カラ松「は律儀なんだな?お礼、楽しみにしてる」
ちょっとキザな感じの微笑みに心臓の音が早まった。
最近、演技の練習でカラ松先輩と話す機会ができたけど、演技に集中していてドキドキするどころではなかった。
その分だろうか?
カラ松先輩を意識してしまってしょうがなかった。
顔は赤くなっていないかな?
挙動不審じゃないかな?
にやけちゃってないかな?