第1章 溶解度39.6℃【おそ松】
気が付けば私とおそ松の距離は0だった。
でも、おそ松はすぐに離れていく。
おそ松「俺にキスされるの嫌じゃない?」
「嫌・・・じゃないよ」
おそ松はその返事を合図に再び唇を重ねてきた。
10秒・・・20秒・・・
私は苦しくて吐息を漏らした。
その瞬間、おそ松の舌が侵入してくる。
驚きのあまり一瞬目を見開いたけど、すぐにトロンとうつろになってしまった。
頭がふわふわして、全身が溶けてしまいそうな気持ちいような不思議な感覚。
キスってこんなに気持ちいいんだ・・・
いや、これはおそ松だから?
・・・私、おそ松のこと好きだったんだ。
自分の気持ちに気づき再び赤面してしまう。
キスされながら、わずかに残る思考力をフルに働かせているのが全て表情に出てしまっていた。
そのことも、それをおそ松がしっかり見ていたことも私は気づいていなかった。