第1章 溶解度39.6℃【おそ松】
おそ松side
俺は再び熱が上がったらしくアイス枕に突っ伏していた。
と、ふすまが開く音がした。
俺は顔を上げて吹き出した。
ダボダボのパーカーに短パン。
ほとんど隠れてパーカーしか着てないような錯覚に陥った。
狙い通りだ!!
心の中でガッツポーズ。
「え、なに!!?変かなっ?」
「いや、すっげーかわいいよ」
の顔が一気に真っ赤に染まった。
ボンって音がしそうなくらい。
「な、何言ってんのバカ! お腹すいたでしょ?ご飯温めてくる!」
恥ずかしくてこの場にいられなくなったのかキッチンに逃げるように消えていった。
のらしくない反応にちょっと戸惑った。
なんていうか、女の子って感じの反応だった。
いつもなら「お世辞でもうれしいよ」とか「はいはい、心にもないくせに」とかさらっと返してきそうなもんだけど・・・
そんなことを考えていたらが戻ってきた。
両手のお盆の上には小さな鍋が乗っている。
「一人炊きのお鍋があったから鍋にしたよ? 食べれそう?」
「うん」
が眉を下げて、俺の額に手を当てる。
そしてまた更に眉を下げて言った。
「無理しないで、食べれる分だけでいいから」
再び熱が上がっていることを察したらしい。
の作った鍋はかなりうまかった。
体を気遣って入れたのか、ほのかにしょうがの香りがした。
「ごちそうさま、うまかったぜ」
「おそまつ様。思ったよりたくさん食べてて安心した。熱測ろっか・・・え~と、体温計、体温計」
がテレビ台の上に置いてある体温計を取るため炬燵から出た。
でも、素足が寒いのか足がこたつから出ないよう四つん這いになって必死に手を伸ばす。
おい、まじかよ。
俺の方に突き出した尻。
そして、大きめのパーカーのおかげで大きく開いた腹部の隙間。
そこからのぞいていたのは、巨乳ではないものの、小さくもない、良いサイズの胸だった。
寝転がっている俺の位置からはよく見えた。
しかもノーブラ!
俺の中心が熱くなるのを感じた。