第1章 出会い ★
ーーゆっくりと目を開けると、木の天井が見えた。
私、助かった…?
部屋を見渡すと、もこもこした動物が医療器具のようなものを片付けている。
「あの…」
体を起こし、言葉を発してみたものの、動物に言葉は通じるのか疑問に思いそれ以上続けなかった。
「目を覚ましたのか!?」
角の生えた、タヌキのような動物がそう言って駆け寄ってきた。
驚いたけど、冷静さを装った。
「ここは…?あなたが助けてくれたの?」
「おれはチョッパー!海から引き上げたのはルフィだゾ!具合はどうだ?」
ルフィ?船長さんなのかな?
とにかく私は助かったみたい。
「ちょっと頭痛がするけど…大丈夫。ありがとう」
チョッパーと名乗ったもこもこの動物は、熱を計ったり診察をしてくれて、みんなに目を覚ましたことを報告すると言って部屋を出て行った。