第13章 ランチタイム・クラッシュ
◆◇伊織視点
しばらく状況を見守っていた私たちは、戦いに疲れはてて愚痴を漏らす生徒たちから「ある情報」を知った。
曰く、イベリコ豚カツサンドパン三大珍味のせには、これを食べれば恋愛でも部活でも必勝を約束される効用がある、らしい。
「…………。」
別に占いやおまじないの類を信じている方ではない。
それを聞いた途端、一気に幻滅したような気がした。
(そんな簡単な方法で必勝を約束されるなら、日々練習している部活動なんてなくてもいいんじゃないの……。)
自然と溜息がこぼれる。
「「はぁ……」」
顔を上げれは、奇しくも同じタイミングでこちらを見やる視線とぶつかった。
「!?おまっ――」
……なぜかバスケ部1年数人と早い再会を果たすことになってしまった。