第6章 月夜の晩に
それに私とて馬鹿ではない
己が負けると判っている戦に身を投じる程、危険な事はしない
つまりは、善悪を見抜く天秤座の男に会わなければ
だが、どうやって会えば良いのだろうか……?
日本から泳ぐか? 駄目だ、見つかって即投獄だな
【余が送り届けましょうか?姉上】
【ハーデス!!?お前、裏切ったって聞いたのだが!?】
【あ、それデメテル姉上の勘違いですよ】←
【なんだよ、ビックリしたな……冥界に送るぞ、コノヤロー】←←
【残念ですが、余はその冥界の王です
意味が無いですよ、姉上】←
【ちくせう、ハーデスめ】←←←
【茶番は置いて……
余に考えがあります。】
【考えだと? お前の考えは確かに良いのだが
鬼畜なんだよッ!! 異母の姉を殺す気かッ!!】←
【まぁまぁ
余が五老峰の滝に落とします
故に姉上は聖衣を運ぶ者として話をつければ良いのです
余の命に懸けても姉上をお連れ致しますから】
確かに、これは妙案だ
だが、天秤座の男に通じるのだろうか?
彼は前聖戦の生き残り……ハーデスの考えも読めるかもしれない
下手をすれば私の存在もバレているかも知れない
【姉上、お気に病まれなされないで下さい
姉上であれば必ずや成せるでしょう 聖戦の終焉が】
あぁ、私はなんて義理堅い弟を持ったのだろうか
この恩義は必ず聖戦の終結で応えよう
そのためにも天秤座の男の元へ行かねばいけない
【ハーデス、私を飛ばせ
その五老峰の滝とやらに……】
【姉上……えぇ、解りました
ただし、気をつけて下さい
あの者は余に傷をつけれる程のチカラを持っている】
【あぁ、分かったよ】
今宵は月が綺麗に見える
まるで、私を見送るかのように
この一晩で色々なコトが起こりすぎた
デメテルの爆弾発言に
ハーデスの義理堅い性分と覚悟t((
【あ、そうだ
姉上、このコトが終わったら早く子供をお産みになって下さい
デメテルのチカラを持っている姉上はコレーを産むコトになるのですから】←
……前権撤回
ハーデスも爆弾発言した
しかも私の言葉を遮ったよこの子ッ……!!
まったく、私を何だと思ってるんだか……
だが、心より感謝しよう
ありがとう