第4章 付き合うということ
櫻井君とのこと、言わない方がいいか、
意を決して言うか・・・。
どっちも怖い。
言わなかったら、気が重いけど、
言って嫌われたら・・・。
今度、誰か・・・知恵ちゃんにでも相談しよう。
知恵ちゃんに、付き合えることになったのも言わないと。
「葵?」
「あぁ、何?」
「ナースコールなってるよ?」
見ると馬場さんの名前が点滅していた。
「はい、どうしました?」
聞こえてくるのは、いつもの馬場さんの声で、安心した。
『葵ちゃん?今度の検査のことなんだけど・・・』
馬場さんは知りたがりやだから、毎回こうなんだ。