第1章 出会いは遊園地にあり
茶髪でふんわりした髪。羨ましいな。私は芽衣と違って真っ黒髪の田舎っぽい。
「なによ」
「ううん。別に。ほら、行こう」
「うん」
私が指したのはコーヒーカップ。
なのに芽衣は『バカ?』と言って私をジェットコースターへ引きずって言った。
「最初はジェットコースターに決まってるでしょ」
「え~辛いよ~」
でも、否定できない。芽衣が大好きだもん。
それに、これ以上言ったら2回連続とか言いそうだし。
並んで待っている間、芽衣が私の髪を触ってきた。
「芽衣?」
「いいな~葵。ショートボブ似合って」
そう言えば、芽衣の髪短いバージョン見たことないな。
「ありがとう」
「ねえ、」
え、なんか、今いい感じに、友情感じてなかった?
「あの人混みなんだろ?」
芽衣ーーー