第1章 出会いは遊園地にあり
そんな、待ってるだなんて言われても、こんな私が、貴方に電話をかけるほど、強く見えます?
「待ってますからね」
念を押された。しかも、かわいく。
「反則です」
「はい?」
「あ、いえ」
この、つい声が出るのなんとかしたいよ。
「私ね、さっき皆に顔赤いって言われたんです」
「熱ですか?」
そう言われると、赤ったような・・・。
「熱ではありません。貴方のせいです」
「はい?」
なんでもないです、といってにっこり笑ったのです。二宮さん。
「でも、貴方の方が赤いです」
はい。どうせ今も赤いです。それこそ貴方のせいです。
「もしかして、私にドキドキしてます?」
「え?」
あぁもう、そんな言い方しないでください。
恥ずかしくて、茹でタコになりそうです。