第1章 出会いは遊園地にあり
え、今なんて?
「ご飯って言いました?一緒にって。私の空耳?」
「はい」
「あ、れ?」
まさかの即答で、はい。
そうか、私幸せすぎて、浮かれてましたね。
「なんて嘘です。言いましたよ、一緒にご飯いきません?って」
やられました。二宮さん。嘘ですか。
とは、置いといて、一緒にご飯って、かなりヤバイですよね?
そりゃ、嬉しいですけど?感無量ですけど?
「嫌ですか?」
嫌な訳ないじゃないですか!
「嫌じゃありません。光栄です」
今、すごい奇跡が起きております。
「あおさん。私と、ご飯行きたい?」
上目遣いに私に聞いてくる、二宮さん。
「は、い」
う~!心臓がドキドキです。大変です。熱いです。
そんな私を気にもせず、二宮さんは話を進めた。
「では、これ。私の番号です。連絡してくださいね」
え?連絡先?貴方の?
「それ、大丈夫なんですか?」
受け取った名刺みたいなものを見ながら聞いた。
「あおさんですから。連絡、待ってますよ」
あぁ、そんなこと、言わないでください。
「待ってるだなんて」