第10章 休憩時間
「んんっ、あっ、ふぁっ」
動くたびに呼吸とともに漏れる声が、さらに興奮を掻き立てる。
とろんとした瞳にだらしなく少し開いた口。キスをすると奪うように唇が激しく動く。
「あ…」
何かを言いかける野薔薇に気付いて動きを止めると、視線が熱く俺様の瞳を捉えた。
「うん?」
首を傾げると、野薔薇の視線は何故だか切なくて、胸がズキズキと痛んだ。
心臓が掴まれるような、呼吸が奪われるような、苦しい痛み。
小さな唇が動く。
「…あいしてる」
「っーー!!」
「んっ」
決して大きくない、はっきりしたその声に、反射的に射精してしまった。
俺様の身体も野薔薇の身体もびくびくと震え、ぎゅうと野薔薇を抱きしめる。
「っはぁ、はぁ、はぁ」
自分の呼吸に驚きながらも、ぎゅうぎゅうと野薔薇を抱きしめた。
野薔薇が小さくもう一度「あいしてる」と呟いて、俺の背中に手を回した。