第10章 休憩時間
「っはぁっんっ」
声を上げてワイシャツにしがみつく姿に煽られ、指を動かす。
難なく俺の指を飲み込んだ野薔薇のナカは熱くて、そのまま指が溶けちまいそうだ。
「はぁっ、あっんんっ」
「可愛い、声だな」
「っ…ばか」
耳まで真っ赤になった野薔薇が可愛すぎて、本当に馬鹿になっちまいそうだぜ。
「ほら、どれから試すんだ?」
パソコンの画面を顎で指すと、野薔薇が俺の胸に埋めていた顔を上げて画面を見た。
「わ、かんないっよ…んんっ」
指を動かし続けているため野薔薇がそっちに反応する。
「仕方ねぇやつだな」
画面を眺める。
「じゃあ、これにしようぜ」
抱えた方の腕を伸ばして画面を指差す。
『帆かけ茶臼』
「え、読め、ないよ…ふっあっ」
「中1では習わねーかもな」
耳元で囁くように教える。
「ほかけちゃうす」
「ほかけ…?」
「ほら」
そう言って横に抱えていた野薔薇を向かい合うように座らせた。
野薔薇のスカートのポケットからコンドームを取り出す。信じられないと言わんばかりの顔で野薔薇がこちらを睨んだ。
「…いつ入れたの?」
「病院で、お前が制服着る前に」
笑って答えると怒り出す。
「もう、落としてたらどうするの!教室で大騒ぎになるところじゃないの!」
「そうだな」
表情が変わる様子が愛おしい。それが怒った顔でも。
「もう、そんな風に笑うの、ずるいよ」
仕方ねぇだろ、お前が可愛いんだから。
黙ったまま下着を脱がそうと手をかけると野薔薇が抵抗する。
「ここ、生徒会室だよ…?」
「ああ」
「鍵、本当にかかってる?」
「さっき見てただろーが」
「あっ」
抱き寄せて浮いた腰から下着を脱がせると、野薔薇が真っ赤な顔でこちらを見ていた。
「…馬鹿」
「はっ、そうかもな」
笑っちまうけど、そうかもな。
馬鹿みてぇにお前が好きだ。
自分の制服のズボンを下ろすと、もう限界だった。
「景吾…」
「あーん?なんだよ、付けてくれんのか?」
笑ってコンドームを差し出すと、野薔薇は受け取った。
「上手くつけれんのか?」
上目遣いの野薔薇と目が合う。
意志の強そうな瞳。俺と違って黒目がちの大きな瞳は、少し茶色がかっている。