第10章 休憩時間
口にチョココロネを押しこむ。
少しはみ出たチョコクリームを舌で舐め取ると景吾の頬が紅く染まっていた。
セックスとか口に出して言う癖に、私に弱いの、知ってるんだから。
「どれから試す?」
景吾が甘く笑う。
「え?」
「ほら」
そう言って私のスカートのナカに景吾の手が滑りこむ。
「んっ」
下着をずらして指が挿入ってくる。
「こんなになって、今更カマトトぶるのはなしだぜ」
「その言い回し、古い」
「へぇ」
私の物言いに景吾が一気に指を奥までいれてしまう。
「ふぁっ」
私の身体なのに、私より、私の気持ち良いところを知ってる。
なんかずるい。
奥を指でなぞられて、身体がびくびくと動いてしまう。
ワイシャツにしがみつくと、ゆっくりキスが落ちてくる。
「…ん、むぅ」
さっき、最後までしなかったから、身体の奥が熱い。
「お前、熱いな」
気持ち良い。熱い。気持ち、良い。
くちゅくちゅと音を立てて景吾の指が私の中を焦らす。
「はぁっ、んっ、あぁっ」
「気持ち良いか?」
「んっ、ふっ、あっあっ、う、ああぁっんっ」
うまく返事が紡げない。
「あーん?聞こえねぇなぁ」
少し意地悪な笑い方。楽しそうに口角を上げる表情は私しか知らない甘い笑い方だ。
「き、気持ち、いいっ、よぉ…」
指の動きに集中すると快感が押し寄せて来る。
「あっんんっ」
「イキそうか?」
「う、うん」
「舌、もっと出せ」
言われた通り舌を伸ばすと吸われ、絡み、景吾の一部になったかのように舌が溶けていく。
「んっふぅ、あっ」
私の声が響く。生徒会室が防音なのは、絶対情事のためじゃない。でも、 景吾のすることはここでは絶対だ。
ぼんやりする頭で防音のことを考えていると、身体が快感を伝えてきた。
「んっんんっ」
唇が重なったままビクビクと腰から快楽が走る。
「ふぁ、あ…」
「イケたか?」
そう言って微笑む景吾は世界がひっくり返りそうな程端正で綺麗だ。
黙って頷くと額に唇を寄せられた。
ああ、可愛くて仕方ないって顔してる。
「…かわいいな」
くらくらする。
景吾は指を休めずに動かし続ける。