第9章 友情と愛情
「あいつらは、お前が笑わない頃も、傍にいたんだな」
小さく言う景吾が小さく見えた。
「そうだね」
「あいつらはいつからお前を想ってたんだろうな」
「さぁね」
「あいつら…「ねぇ、それってそんなに大事?」
「あん?」
景吾が不機嫌な声を出した。
私は構わず話し続ける。
「景吾に会うまでの私のことって、そんなに重要?」
「独占欲が強いのは分かったけど、過去に嫉妬する情熱があるなら、その気持ち今の私にちょうだい」
言いながらネクタイを強く引くと景吾がよろける。
近づいた顔を両手で挟むと、頬がむに、と潰れる。景吾が私を見た。
こんな間抜けな顔、学校の誰も見られないだろう。
「ふふ、変な顔」
自然に笑みがこぼれる。
景吾が瞳を揺らす。
ああ、私笑ってる。君の傍にいると、いつも身体が軽くなる。
「らしくねぇこと言ったな」
「そうね」
挟んだ顔を引き寄せついばむ様なキスを繰り返す。
「んっ」
景吾の指が、再び私の入り口をくすぐった。
「はぁっ、んっ」
ゆっくり撫でられて、さっきとは違う快感に身体が疼く。
「あうっ」
首にキスをされてびくびくと身体が反応する。
骨から焼き尽くされてしまいそうな熱が身体を包む。
熱い、アイスブルーの瞳に見つめられて、燃え尽きてしまいそう。
いつからこんなに好きになったんだろう。
最初から?