第2章 O×S
S side
「だからって、これはやめてよ!翔!」
二宮から貰った道具を手に
俺は智くんに迫っていた
「んー?ふふ。」
ニヤっと笑いかけると
少し後退りされた
「なんで翔が手錠とかムチとか
持ってんだよっ!」
さぁ?なんでだろうね?
「まさかっ…ニノかよっ」
少しずつ近づくと
智はどんどん後退りして
…遂に壁際追い詰められた、智。
そ、こういう時、
智より身長高くてよかったと思う
俺に完全に見下ろされた智は、
…半泣きになって俯いていて
そんな顔でさえも愛しく思えるのは
…俺だけ。
「もっと智と、愛し合いたいんだよ」
優しい声をかければ
ゆっくりと顔をあげた智。
その顔は、
口が尖っていて。
「…翔。」
びっくりするくらい低いこえで
挑むような上目遣いとは、正にこのことか。
ゆっくりと俺に近づいて
顎のラインを
すっと撫でられた
「なんで俺以外の奴と」
ぎゅっと掴まれた体
「そんな話してんだよ」
壁に体を押し付けられた
「お前は俺のモンだって、」
首筋にチクリという痛み
「カラダに教えてやるよ」
…形勢逆転。