第15章 紡と事件と掃除*
『…………。』
うん。いた。確かにいた。
長い触覚が2本の茶色奴が。
「いたか!」
「マドマゼル!スプレー入りますか?」
「ちゃん気を付けて!」
「怖いなら。お兄さんが助けるぞ!」
上から三月くん、ナギさん、壮五さん、大和さん。
この男共は……💢
私は虫が唯一大丈夫そうな三月くんを呼びつけ、新聞紙を持ってきてもらった。俺がやろうかと言ってくれた三月くん。
アンタほんまに男だよ。少年とか言って本当にごめん。
『ありがとう。でも大丈夫!💢』
ふん!!!っと元凶に新聞紙を振り落とした。
さっきのあいつらの茶番の恨みも込めて。
一撃。
さっきまで騒いでいた奴等の顔色が変わる。
どうせ、私にも女子の反応を求めていたんだろうけど、残念でした。
虫なんぞこれっぽっちも怖くもありません。邪魔なら潰します。
逆に紡さんは元凶がいなくなった事に安心したのか笑顔で私にお礼を言ってくれた。
「お前さん……ほんと強いね。」
『そりゃ、どうも。』
「苦手なものとかねぇーの?」
『ないね。あっ、ネギは嫌い!』
「食い物かよ。』
こうしてG事件は解決して、私はいつもどおりの仕事をこなした。
この事件以降、密かに私に苦手なものがないのかみんなで調べていたらしいが結局無駄に終わったとか。