第13章 壮五と手伝いと掃除*
『あっ、壮五さん私に敬語使わなくてもいいですよ?私より年上ですよね?』
「え?神崎さんいくつなんですか?」
『私は今年で18です!』
「そっか。僕の方が少し年上だったんだね。神崎さん大人ぽいからわからなかったよ。」
『それは……やはり壮五さんも最初は、私がおばさんに見えたと……。』
「え!??ち、違うよ!そういう事じゃなくて💦💦なんていうか……その……」
『大丈夫です。わかってます!私一度は必ずおばさんと間違われてるんで慣れてます!白目』
「いや、あの!だからそうじゃなくて、君が【RRRRRR……】
『おっと!私の携帯ですね💧すみません‼ポケットに入れっぱなしなの忘れえてました!💧電話に出るついでにロッカーに置いてきますね!先に掃除しててくださーい!!』
神崎さん改め、ちゃんはそう言い残し、食堂を後にした。
彼女が見えなくなったのを確認し、僕はその場でうずくまり、顔の暑さを隠すように手で隠した。
僕は今なんて言おうとしたのだろう。
思い出すだけでも、恥ずかしい。
僕は彼女が戻ってくる前にこの真っ赤になった顔を元に戻す方法を考える。
君が僕を叱ってくれたあの時。
真っ直ぐとした偽りのない言葉で、僕は僕だと言ってくれたあの時。
僕は不覚にもとても綺麗な年上の女性だと勘違いをした。
「こんな事……言えるはずないじゃないか!!」