第13章 壮五と手伝いと掃除*
完全復活!!
一織くん達がお見舞いに着てくれてから一週間ぶりのお仕事です!
まぁ、仕事は土日だけなのでね。
いつもやる気のない私だが、今日は久々の仕事ということもあって、やる気も元気も十分にある!
さて、いつもどおり食堂から掃除しちゃいますか!
食堂に行ってみれば、驚いた事に食堂は綺麗に掃除されており、私より先に先客がいた。
「あ、おはようございます。神崎さん。もう体調は大丈夫なんですか?」
『壮五さんおはようございます!もう体調もすっかり……じゃなくて!!なんで壮五さんがここを掃除してるの!』
「え?!ダメでした?……やっぱり下手かな。」
『いや、ダメとか下手とか、そーいう事ではなくてですね💧…これは私の仕事なので!それに、アイドルの壮五さんにこんな事させてたら私が社長さんや、マネジャーに怒られます。』
「そうかな?社長さんや、マネジャーは怒らないと思いますよ?むしろ、僕たちも手伝おうかって言ってくれると思います。」
『いや、でも……💧』
「それに神崎さんまだ病み上がりだし、僕は今日、一日オフだったから手伝いますよ!」
『…………。』
断れ……断るんだ!!
壮五さんが手伝ってくれるといってもアイドルはアイドル!!
掃除の手伝いなんてさせてはいけません!!
今日はやる気も元気も十分にあるはずだ!!!
こんな真面目で心優しい青年を手伝わしてはいけない!!!
あっ、あの眼鏡はいいんです。あれはアイドルじゃない←ええ、きっとリーダーとか嘘だ。
私は壮五さんが掃除したであろう食堂を見渡す。
私がやるより綺麗に隅々まで掃除されてる。
よし。
『それじゃ壮五さん。手伝ってもらってもいいですか?』
私はクズだった。
もちろんっと笑顔で了承してくれる壮五さん。
ほんとごめんなさい。やる気も元気も関係なかった。
私の根がクズだった。