• テキストサイズ

緋寒桜散り行く日陰。☆Free!

第2章 泳ぐのは『好き』ですか?


しばらく歩くと、
父は私の背中を軽く叩いた。


「悪いな。紅葉。これも母さんのためなんだ。」

「ううん。大丈夫。もう慣れたよ。」


私が笑うと、
父は更に申し訳なさそうにした。


「今回の学校は水泳部がないらしいから、さほど注目される事もなかろう。…気をつけるんだよ。紅葉。」


「ん。ありがとう。じゃ!」


私は駅前で父と別れると、
ゆっくりと海沿いにそって歩く。


少しブカブカのズボンが引きずるようで
歩きにくかった。


皆さん、お気づきかもしれないが、
私は西島紅葉と言う名の女だ。


そして楓というのは私の双子の兄の名だ。




/ 73ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp