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緋寒桜散り行く日陰。☆Free!

第4章 期待の大型新人


そして、合同練習当日。

私は水着姿で鮫塚学園のプールサイドに立っていた。


え!?
女の子なのに大丈夫なの!?


そう思った方も居るであろう。

大丈夫なのである。
私は上半身まで隠れる
スイムスーツ型の水着を着用したのだ。


「あれだな…楓は思ったよりも細いな。」

真琴先輩は私をじっと見つめた。
…なんか見つめられると恥ずかしい。


「あぁ。水泳しばらくやってないので多分筋肉かなり落ちてます。」


そう言って誤魔化した。


「で、でも、細いのに結構しっかり筋肉ついてますね!さすがアスリートです!」

コウちゃんがすかさずフォローを入れてくれたが、
ちょっぴり不思議そうな顔をしていた。


「というか、あなたみたいな有名な人が部に居るんなら僕はいらないんじゃないんですか?」

竜ヶ崎が眼鏡をクイっとあげながら私の方を見た。

「もぉー!怜ちゃん!そんな事言わずにさぁ!水泳楽しいよっ!」
すぐに渚が竜ヶ崎に駆け寄る。


…むぅー。


ムカつく。


そんなこんなで盛り上がっていると、
鮫塚の部長が現れた。


「やぁ!待っていたよ!」


…熱血そうな男だ。


そして、私を見るなりギョっとしたような顔をした。



「き、君は…西島楓!?」

「…はい。」


「な、何故君のような選手がここに!?ていうか引退したんじゃなかったの!?」

「…ただ泳ぎたいから。大会に出るつもりはありません。」


私がそういうと鮫塚の部長はさらに驚いた顔をした。


「もったいない!!!!もったいないぞ!!西島くん!!!!」


…なんかこの人面倒くせ。
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