第4章 期待の大型新人
そんなある日。
「皆さんに良いお知らせがあります!なんと鮫塚学園と合同練習を取り付けてきました!!!」
コウちゃんが声高らかにそう宣言したのだ。
さすが敏腕マネージャー。
仕事が速い!!!
そんなこんなで合同練習が決まったのだが…
やっぱり渚は竜ヶ崎をその練習に呼びたい様子だった。
また、竜ヶ崎か。
ちょっぴりヤキモチを妬いている自分がいた。
そんなこんなで結局、
渚は竜ヶ崎を口説き落とす事に成功し、
なんと、竜ヶ崎は合同練習に来る事になった。
渚はとっても喜んでいた。
「やったね!楓ちゃん!!」
「…。」
渚がそう言って私に抱きついてくるのを
私は無言で押しのけてしまった。
…あれ?私何やってんだろ?
そして、なんとなくだけど
ちょっぴりやる気になっている自分が居た。
"明日の合同練習。頑張ろう!"と。
お兄ちゃんのように早くは泳げないけど、
私だってそこそこ泳げる。
…つっても、女子の中で…だけど。