第3章 共同作業。
「あー!!もぉ!全然だめぇー!」
渚がそう叫びながら部室へ入ってきた。
「まぁ、近くに水泳の強豪校もあるし、海もあるし…入る理由は特にないよな。」
私がそう言うと、
渚は私に抱きついてきた。
「もぉ!!!楓ちゃん!そんな事言わないで!楓ちゃんもどうにかしてよぉー!!!」
「そんな事言われても…。」
私はよしよしと渚の頭を撫でた。
「うーん…困ったなぁー。」
真琴先輩も苦笑いしていた。
「そもそも、部活規定人数足りてるんだから問題ないだろ。」
私がそう言うと、
渚はむぅーっと頬を膨らませた。
「やっぱりやるからには大勢がいいじゃーん!」
…。
この子って目立ちたがり屋っぽいもんな。
それから渚と真琴先輩は二人で
勧誘大作戦を立てていた。
私はする事もなかったので
簡単に出来そうな所の修復作業を続けた。