第3章 共同作業。
それから何事もないように修復作業は続いて行った。
それと同時に部員勧誘活動も始まった。
「君!僕達と一緒に泳がないかい!」
「今ならこの岩鳶ちゃんストラップが!!!」
渚は意気込んでいた。
が、誰一人足を止めず…。
苦戦中であった。
「…なんすか、このストラップ!超クオリティ高けぇー!」
思わずその木彫りのストラップに
食いついてしまった。
これはキモカワイイと言う部類のものなのだろうか?
「あぁ、それはハルが作ったんだよ。」
真琴先輩は部室の端の方でずっと作業している
遙先輩を指差す。
私はすぐに遙先輩の方へ駆け寄った。
ダンボールに岩鳶ちゃんストラップが
どんどん作られては投げ込まれていった。
「うわぁー。すごいっすね!」
「…。」
遙先輩は黙々と作り続けていた。
…変な人だ。