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緋寒桜散り行く日陰。☆Free!

第3章 共同作業。


ズンズンと私に近づいてくる遙先輩。
そして私の肩をがっちりと掴んだ。

「へ!?遙先輩!?」

そして、次第にどんどん遙先輩の顔が近づいてくる。

へ!?

なにこれ!?


も、も、もしかして…
キ、キス!?
え!?何の前触れもなくするもん!?


鼻先が触れそうなぐらい顔が近づく。
私は思わず目を強くつむった。


"ッゴ"


…あれ?


「…やっぱり。熱がある。」



触れたのは唇ではなくオデコとオデコだった。



「ね…つ…?」


「あぁ。お前今日、熱あるのに無理してただろ。ずっと顔色が悪いと思ってた。体調が悪いときは隠さずに言え。」


そういうと、遙先輩はゴソゴソとバックのなかから何かを取り出した。


「ほら、これやる。」

その手にはスポーツ飲料が握られていた。



「あ…ありがとうございます。」


私がスポーツ飲料を受け取ると
遙先輩は満足したのか再び校門の方へ歩き始めた。


私は自分のオデコに手を当てた。


確かに熱かった。

でも、これは多分、
風邪の熱じゃなくて…

ドキドキした熱だと思った。


…兎に角…バレなくて…よかった。






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